sponsored link

 

パリに2軒の店舗を持ち、さらにギャラリー・ラファイエットのグルメ館にもコーナーを構えているヤン・クヴルーYann Couvreur。余談ですが、アクアマリン色の目をしたイケメンです。

同世代のパティシエの中から頭ひとつ飛び出してその名をとどろかせ、マスコミからの注目度も高い実力派職人はどんなケーキを展開させているのでしょうか?

ヤン・クヴルーのメゾンのトレードマークはキツネ!

 

■大人気のヤン・クヴルーの経歴とは

 

パティシエには大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつはレストランで働くパティシエ。食後のデザートを作るのが主な仕事です。

オーダーに応じて、スイーツを皿に盛って作り上げます。パティシエの手を離れてから食べられるまでの時間が短いため、刹那な芸術性が求められます。

 

もうひとつはケーキ屋で働くパティシエで、お持ち帰り用のケーキを作るのが主な仕事。

通常は早朝に当日販売分をまとめて作り、店頭に並べます。持ち運び可能な耐久性のあるケーキを作る必要があります。

 

今ではパリに3つのケーキ屋を持つヤン・クヴルーですが、もともとレストランのパティシエでした。

1983年パリ生まれで、若くして調理人を志し、ヴェルサイユのトリアノン・パラスを皮切りに、パーク・ハイヤット・ヴァンドーム、プランス・ドゥ・ギャルなどの数々の超一流ホテル内の星付きレストランでスイーツ作りの腕を磨きました。

実力を認められて頭角を現し、そして2016年5月にパリ10区のゴンクールに自らの店を持つに至りました。

キツネをトレードマークに、ベージュと淡いグリーンをイメージカラーに掲げてブランドイメージをきっちり固めているほか、店の内観やケーキボックスもスタイリッシュなデザインにまとめて世界観を作り上げていることからもわかるように、抜け目のない賢い戦略家のよう。

マレ店のケーキの品揃え

自分の店を持つにあたって「ずっとレストランで働いてきたため、ケーキ屋のパティシエとしての経験はありませんが」と語っていたヤン・クヴルー。店のコンセプトは、レストランでサービスしていた繊細でラグジュアリーなスイーツを、大衆化させてより多くの人に提供するとのこと。

 

その後は2017年6月にはマレ地区に2軒目をオープンさせ、さらに2018年4月にはギャラリー・ラファイエットグルメ館の地上階の一等地にも進出。

まさにトントン拍子です。

 

 

sponsored link

■店に来たなら絶対に味わいたいのはミルフィーユ

 

味わうべきはミルフィーユです。

ただしショーケースには陳列されていません。オーダーを受けてから製作するからです。

しかも紙皿にのせてサービスされ、箱に入れて持ち帰ることはできなという貴重なもの。イートインスペースで食べるか、食べ歩きをするかのどちらかです。

その理由は、食べてみればわかります。

ヤン・クヴルーのミルフィーユは、そば粉を使ったパイ生地とマダガスカル産バニラのクリームの4層構造になっていますが、超薄焼きのパイ生地のサクサク&パリパリの食感は圧巻。

出来上がってからすぐに賞味しないと、パイの心地よい歯ごたえが失われてしまいます。

 

私は店内のカウンター席で頂きましたが、食べ始めと食べ終わりのパイ生地の比べて見ても、違いは明らか。

後半になると小気味よく砕けていたパイ生地は、クリームの油分・水分を吸い込んでしっとりとしたテクスチャーに。それはそれでもちろん美味しいのですが、ファーストタッチほどの感激はなくなってしまいます。

理想的な状態で美味しくいただくための賞味期限は15分!

 

高級レストランの厨房で経験を積み、仕上げてから即食されるデザートを長年造り続けていたヤン・クヴルーのならではのコンセプトです。

お店に足を運んだ者だけが味わうことができる、プレミアム感満載のミルフィーユは、要必食。

 

Millefeuille à la vanilla de Madagascar 10EUR (12時~売り切れまでの時間限定)

おすすめ度 ★★★★★

 

 

 

■無駄をそぎ落として味の秀悦さにフォーカスしたケーキ

 

店頭にはパンやショコラのほか、7~8種の生菓子が並びます(夕刻になると、売り切れにつきさらに少なります)。いずれのケーキも金粉や店のロゴマークなどの装飾はなく着色料も不使用で、シンプルさが目立ちます。

ミニマルな見た目に、デラックスな味わいが秘められているのです。

 

◇詩食レポ① Tarte Citron-Vert Shiso ライムとシソのタルト

今年リリースされた新作タルト。

シソの葉を使っているのが斬新です!

サクサクの白いメレンゲの上に、ライムとシソのクリームがのせてあります。シソの味の爽やかさと渋味がしっかり存在感を放っていて、ライムの酸味と意外にも絶妙にマッチ。

 

タルト生地の底とクリームの中に忍ばせてあるのは、ライムとシソのコンポート。これが心地よく酸味強めで、全体の味を引き締めるのに一役買っています。

 

おすすめ度 ★★★★★

4.80EUR

 

◇詩食レポ② Paris-Brest パリ・ブレスト

フランス菓子の定番パリ・ブレスト(リング型のシュークリーム)も、ヤン・クヴルーの手にかかると、より繊細でより深みのある味わいに。香りもしっかり立っています。

サクッと焼いたシューの間に、ヘーゼルナッツのクリームをたっぷりサンドしてあるのですが、その厚みといったら!素人採寸で6.5cm。

クリームの中には焙煎したヘーゼルナッツが混ぜてあり、さらにシューの底にはキャラメリゼしたナッツのプラリネ敷かれていて、甘味と渋味のせめぎ合いと心地よい食感が楽しめます。

2人、4人、6人分の3サイズがありますが、いずれもボリューミーで食べ応え十分。ただし味わいは濃厚なのに胃には軽いので、驚くほどあっという間に平らげてしまいました。

 

おすすめ度 ★★★★☆

12EUR (2人分サイズ) 

 

 

■3軒の店をどう使い分ける?

 

ヤン・クヴルーの店は計3軒。

内装はいずれも似ていますが、店がある地区によって客層と雰囲気が異なります。

買い物がてらに立ち寄るのなら、マレ店やギャラリー・ラファイエットのグルメ館内がおすすめです。絶好の立地条件です。

観光地や繁華街からは少し離れていますが、のんびり過ごしたいのならゴンクール店もいいでしょう。

 

店の住所や営業時間は公式HPでご確認ください。

https://yanncouvreur.com/

 

 

sponsored link