sponsored link

 

華の都パリは、パティスリーの世界最高峰。

世界中の若い職人が高みを夢見て修行に訪れ、そのうちの多くは祖国に帰っていきますが、中にはパリに残ってしのぎを削るパティシエもいます。

 

パリで自分の店を持つことができるのは、ほんのわずかな真の実力者のみ。

また自分の店を立ち上げても、維持していくのはこれまた大変。せっかく開店しても、軌道に乗る前につぶれてしまうことも決して珍しくはありません。

そんな厳しいパリのパティスリー界で、存在感を放つ2人の日本人パティシエがいます。

 

 

■舌の肥えたパリジャンを魅了する2人の日本人パティシエ

 青木定治さん  吉田守秀さん
 サダハル・アオキ フランスでの通名  モリ・ヨシダ
 1968年 生まれ年  1977年
 愛知県 出身地  静岡県
 1991年 パリの定住  2010年
 Jean Millet 主な修行先  Guy Savoy、Jacques Genin
 2001年 店のオープン  2012年
 5軒 パリの店舗数  1軒
https://www.sadaharuaoki.jp/
公式HP http://moriyoshida.fr/ja/

 

「Mâcha Azuki」(サダハル・アオキ)  ダコワーズクッキー、ショコラのビスケット、小倉のペースト、抹茶のクリームの層の上に、抹茶のマカロンをのせて。舌に絡みつくような濃厚な抹茶のクリームが悶絶美味。

 

「Beige」(モリ・ヨシダ)  ショコラのパイ生地の中にオレンジで風味付けしたショコラのガナッシュを入れ、アールグレイの風味豊かなムースをのせた、見た目も味もスタイリッシュな逸品。
sponsored link

■青木定治さん

 

現地のフランス人と対等な扱いで、確固たる地位を築いているアオキさん。

世界中のエリート菓子職人で組織されるルレ・デセールの会員でもあります。ルレ・デセールは、すでに会員となっている職人からの紹介を受け、さらに実技試験に合格してはじめて会員に登録されるという権威ある組合です。

 

またアオキさんは和素材を用いたケーキやショコラを商品化させた先駆者ですが、賞賛すべきは日本からきちんと良質のものを仕入れていること。

和風パティスリーはパリでも高く評価されていますが、抹茶、ユズ、黒ゴマがすっかりフランス人の口になじむようになったのには、アオキさんが大きく貢献しています。

和素材における経験値が低いフランス人に、子供だましの下等品を提供するような誤魔化しはせず、超一流を提供。

フランスに居ながらにして、初めて味わった抹茶が三河の「南山園」のものだったり、きな粉が茗荷谷の「一幸庵」のものだったりするなんて、本当に贅沢で幸運なこと。和素材を好きになってくれるはずです。

アオキさんは日本とフランスの架け橋の役割を担っている重要人物なのです。

 

ちなみにフランス人宅に招かれたときは、かなり高い確率でアオキさんの店で購入したものを手土産にしています。和洋折衷のケーキやショコラはただ珍しいだけでなく、きちんと美味しいので喜ばれます。

「Zen」(サダハル・アオキ)  黒ゴマのクッキー、黒ゴマのクリーム、ホワイトチョコのクリーム、抹茶のスポンジケーキを重ねた和洋折衷のエレガントな味わい。黒ゴマの風味が豊か。
「Fôret Verte de Kyoto」(サダハル・アオキ)  フランスの伝統菓子フォレ・ノワールを和風にアレンジ。リキュール漬けしたチェリーがふんだんに入ったバニラクリームを抹茶のスポンジでサンド。雲のように軽い抹茶クリームも薫り高く◎。

■吉田守秀さん

 

パリの日本人パティシエといえばアオキさんの独壇場でしたが、そこにキラ星のごとく割って入ったのがヨシダさんでした。

きっかけはTV番組の出演。

2018年5~6月にフランスのM6チャンネルで放送された、「Le Meilleur Pâtissier – Les Professionnels」という製菓の腕を競うコンクールに参加し、見事に優勝。

番組は5週にわたって放映され、フランスチームとの決勝戦のエピローグは250万以上のフランス人が視聴したという人気番組で高い技術が認められ、一躍時の人になりました。

 

その後、ラデュレとコラボしてケーキを作り、それが好評を博すなど華々しく活躍しています。

「Tartelette Chocolat Sakura Matcha」(モリ・ヨシダ)  2019年3月5日~4月23日に限定発売されたラデュレとのコラボケーキ。ショコラのパイ生地の中に抹茶のガナッシュ、ヘーゼルナッツ&アーモンドのプラリネを入れ、桜のムースをのせた傑作。
「Mont-Blanc」(モリ・ヨシダ)  薄焼きのパリパリのパイ生地とアーモンドのケーキの土台の上に、シャンティクリームとマロンクリームを文字通り山盛りに。クリームの中に忍ばせてあるマロンのコンフィも絶品です。

 

■結局どちらも頑張ってほしい!

 

パリで活躍している2人のパティシエを紹介しましたが、一方がもう一方よりも優れているかということを検証したかったのではなく、どちらも素晴らしいと強調したかったのです。

現地のフランス人から、「日本人がやっているあの店のケーキは美味しいよね」なんて聞かされると、自分の家族が褒められているような心地よい気分になってしまいます。

パイオニア的存在で一目置かれるようになったアオキさんも、メディア受けが良い将来有望なヨシダさんも、どちらも頑張ってほしいです。

 

sponsored link