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ローラン・デュシェーヌといえば、パティシエとしてM.O.F(国家最優秀職人章)の称号を持つ一流のケーキ職人。ショコラティエの日本人奥様とともに二人三脚で活躍し、パリに2店舗&郊外に1店舗を構えています。
パティシエの腕前は国家も認めるところで、非の打ちどころのない美味しいスイーツを製作しているは紛れもない事実なのですが、でも個人的にはパンのほうに食指が動いてしまいます。
3度の飯よりパンが好きな食いしん坊を魅了するパンとは・・・

■いぶし銀のクリエーションを展開する職人ローラン・デュシェーヌ

製パンと製菓とでは使用する素材でも技術においてもいくつかの共通点があります。そのためパン屋がケーキを販売し、ケーキ屋がパンを販売するのはよくあること。
本業と副業の境界線があまりにはっきりしているあまり、片手間で作っているのが一口瞭然で、パンとケーキとで優劣が歴然としてしまう店も多くありますが、なかにはパン屋なのにトビキリのケーキを作る店があり、ケーキ屋なのにトビキリのパンを作る店もあります。

パティシエのM.O.F.としてその技術の高さを国から認められているローラン・デュシェーヌですが、製パンの腕も超一流。
パン専門店に勝るとも劣らぬ、いや完全に勝っている、絶品クロワッサン、ブリオッシュ、パン・オ・ショコラを製造・販売しているのです。

フランス西部のポワトゥー・シャラント地方の生産農家から仕入れた、高品質のバターのみを使用しているといったこだわりよう。

なかでもクロワッサンは、数々の賞に輝くベストセラーです。
今年の1月に、地元フランスのAD Magazineが発表した「食いしん坊を魅了するクロワッサンアはどこで見つかる?」にもリストアップされ、さらに2月にはフレンチVOGUEによってベストクロワッサンの堂々第1位に選ばれました。

プレーン、ショコラ、アーモンドの3種類があり、サクッとした食感が心地良く、リッチでコクがあるけど、それでいて脂っぽすぎないのが特長です。

Croissant Chocolat (クロワッサン・ショコラ):クロワッサンの生地に極薄のショコラが挟み込まれている絶品。カカオの風味は豊かですが、パン・オ・ショコラよりも甘くないのでお気に入り。2.10EUR

 

クロワッサンが素晴らしいのですから、クロワッサンの生地を応用したプレッツェルが美味しいのも当然。
クロワッサンの生地を細長くしてねじり、砕いたアーモンドと砂糖を加えてから焼いたもの。溶けた砂糖にコーティングされた表面はカリッ、そして中はもっちり。

Bretzel (ブレッツェル):クロワッサンの生地を伸ばして結び目型に整えたプレッツェル。個人的にはクロワッサンよりもこちらが好み。1.30EUR

またレシピを見直したという、ショソン・オ・ポムもぜひ味わいたい逸品です。
ゴールデン種のフランス産リンゴの自家製ピューレをパイ生地で包んで焼き上げたものですが、新しく変わった点といえば表面をキャラメリゼしてあること。
おかけで甘く香ばしい表面になり、カリッとした心地よい食感が実現。菓子パンというよりスイーツと呼びたくなるようなリッチで洗練された味わいですが、驚くほど低価格です。

Chausson aux Pommes(ショソン・オ・ポム):見た目は地味ですが、味は驚異的!1.75EUR

この春に伊勢丹で開催されたフランス展では、デュシェーヌさんのこのショソン・オ・ポムを買い求めるために長蛇の列ができ、最長1時間待ちだったとか。パリの店では通常は待ち時間0で買えます。ただし夕刻には売れ切れてしまうことも。

 

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■ケーキももちろん美味しいのですよ!

ケーキはクラシックなスタイルと味わいが特徴で、奇をてらったり冒険をしたりはしませんが、安定した美味しさに出会えます。

 

「RUBIS」
ホワイトチョコレートのムースの中には、スポンジケーキと木苺のゼリーが。弾力性があるゼリーとトロリとしたムースのそれぞれの味がしっかり立っていて、口の中で甘味と酸味が互いを引き立てながら溶け合います。5.70EUR。

 

 

「TARTELETTE CITRON」
サクッと焼いたパイ生地も、キメ細やかでとろりとしたレモンクリームも、食感と味わいが豊か。サクッとしたメレンゲの中にレモンのコンフィが。果実の味がしっかりと感じられ、爽快。4.80EUR

■パリ市内の2軒のブティック

パティシエに限ったことではありませんが、店舗をどこにかめているかで、そのメゾンの方針の一部をうかがい知ることができます。
華のシャンゼリゼ大通りのように世界中から人が集う観光地なのか、ファッションブティックが立ち並ぶサントノーレやサンジェルマン・デ・プレのような繁華街なのかで、客層と売れ筋が全く変わってきます。

ローラン・デュシェーヌさんのパリの2軒の店は、いずれも住宅街にあります。観光地からほど遠く、近辺に洒落たブティックなどは見当たりません。

この立地条件を選んでいることから、周辺に暮らす地元市民をターゲットにしているのが分かります。
その証拠に、パンもケーキも価格設定はいたって良心的・庶民的。
デュシェーヌさんほどの職人なら、もうちょっと高い値を付けても十分に買い手が確保できるはずなのにと思ってしまいますが…。

近くに観光スポットがある訳でもなく、何かのついでではなくデュシェーヌさんの店に行くためだけにわざわざメトロに乗らなければなりませんが、店で出会える美味しいもののことを考えると、足労をかける価値は十分にあるでしょう。

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