sponsored link

 

この6月にモンマルトルに2軒目のブティックをオープンさせた、ボリス・リュメBoris Lumé。現在、最も勢いのある職人のうちのひとりです。

もともとはパン職人ですが、スタイリッシュで味わい深い絶品ケーキを創作する達人でもあります。

 

■誤った固定概念を見事に覆してくれたボリス・リュメのケーキ

 

ケーキを販売しているのは、何もケーキ屋だけではありません。パリでは圧倒的多数のパン屋でも、ケーキを製造・販売しています。

以前の私といえば、パン屋のケーキとケーキ屋のケーキとでは、価格・見た目・味すべてにおいて絶対的な違いがあると考えていました。

値段は少々高めだけれど、意匠を凝らして作られていて味もデザイン性も優れているのがパティシエのケーキ。そこそこ美味しいかもしれないけれど繊細さに欠け、所詮は製パンの片手間で作られたものに過ぎないのがブランジェー(パン職人)のケーキ。

 

パン&ケーキ屋として看板を出しているものの、ケーキ専門店に勝るとも劣らない素晴らしいケーキを創作しているのがボリス・リュメ。

その深く広がりのある味わいと、ミニマルながらスタイリッシュな様相の生菓子を一度味わえば、ケーキを専門でやっているか否かなど、どうでもよくなってしまうほど。

 

◇ミルフィーユ Millefeuille

ミルフィーユ Millefeuille 4.50EUR

従来は積み上げて層にするパイ生地を、筒状に焼いて立ち上げた新奇なデザイン。

パイのサクサク具合が絶妙です。ポロポロと砕け落ちるような貧弱さはなく、サクッと良好な歯ごたえが特長です。

パイの中にはカスタードクリームを流し込み、その上にバニラの風味がリッチなクリームをホイップ。クリームの脂分が少ないのか口当たりが軽快で、コクはありますがしつこくありません。

中央にトロリとのせたアクセントのキャラメルが美味しいこと。

 

◇タルト・シトロンTarte citron (シトロン=レモン)

タルト・シトロン Tarte citron 4.20EUR

舟形に焼き上げたサブレに、むっちりとしたテクスチャーのレモンクリームをたっぷり絞り込んだタルト。

クリームの間にはレモンのコンポートがのせてあります。果実の味がしっかりと生きているコンポートで、口の中でスパークするほど酸味が強めですが、クリームとの相性が良く爽やかさをいっそう引き立てています。

またサブレの底には、バジルの葉が忍ばせてあるのがポイント。ほのかな苦みがアクセントになっています。

 

これらを見るとパンを焼くついでにケーキを作っているわけでないのは一目瞭然。

緻密で美しく統一感のあるデザインからは、作者のセンスとこだわりが感じられます。

また、ケーキの土台となるパイ生地やサブレが絶品。パンも作っているとあって、おそらく優良な小麦を仕入れているのでしょう。

またケーキはカラフルですが、着色料は一切不使用とのこと。

 

sponsored link

■製パンと製菓、ふたつの一流の腕を持つボリス・リュメ

 

美味しいケーキに出会うと、その作者の経歴が気になってしまうのですが、ボリス・リュメのケーキに心震えさせられるのは、彼が日本通であるからかもしれません。

リュメさんの奥さんは日本人。

パリでパン職人の修行中に日本人女性と出会い結婚。そして日本に渡り、2年間を過ごしました。

その間に東京のジョエル・ロブションのもとで働き、そこで提供される一流パティスリーを目の当たりにして、食べる芸術を発見したといいます。

 

その後パリにもどり、パティスリー・シリル・リニャックのもとで腕を磨いてから独立。2013年に1号店をオープンさせ、さらに今年6月には2号店をオープン。

どちらもモンマルトルに位置していますが、住宅街のコーランクール通りにある1号店は歴史的建造物の指定を受けるレトロな内装の店であるのに対して、観光地内のルピック通りの新店舗はモダンで簡潔。

コーランクールの1号店

 

2号店。映画「アメリ」の舞台となったカフェの近くに位置しています

内観の趣こそ異なりますが、いずれの店でも絶品スイーツを購入することができます。

 

48 Rue Caulaincourt, Paris 18

28 Rue Lepic, Paris 18 

 

sponsored link