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繊細な味わいを持つ目見麗しいケーキの作者が、実は腕っぷしが強そうな厳ついムッシュであるというケースはよくあること。作品と作者の見た目のギャップに驚かされることもしばしばです。

パティシエやショコラティエの世界は男社会。スイーツ界で成功しているのは、圧倒的男性です。

男性のパティシエを陰で支えるスーシェフ(2番手)として活躍している女性は何人かいるものの、自分の店を立ち上げて繁盛させている女性はごくわずか。

そんな数少ない女性パティシエのひとりが、クレール・ダモンClaire Damonです。

彼女が手掛ける店デ・ガトー・エ・デュ・パンDes Gâteaux et Du Painはパリに2軒。極上のスイーツと日々の食卓を彩るパンを展開し、昨年には業界のプロ3000人による投票でベスト・パティシエにも選出されるなど、ひときわ光彩を放っています。

 

 

■洗練を極める宝石のようなケーキたち

 

クレール・ダモンが独立して2006年にオープンさせた第1号店は、モンパルナスタワーのふもとに位置しています。

ブラックを基調とした簡潔でシックな内装。ケーキとパンの売り場面積の割合は2:8と、ケーキにあてがわれているスペースこそ小さめですが、ラインナップは充実しています。

ケーキはいずれも詩的な様相で色が美しいのが特長ですが、それと同様またそれ以上に素晴らしいのが味わい。

大自然からケーキの着想を得ているというだけあって、旬の素材使いのセンスの良さには定評があります。複数の素材を組み合わせて統一感を生み出したり、また逆にひとつの素材で異なるアレンジをして豊かな味わいに仕上げたりして、エレガントなケーキを創作しています。

 

またダモンさんに限らず、パンにも力を入れている店の傾向として注目すべき点は、ケーキの土台となるスポンジやサブレが絶品であるということ。

パンの主原料である小麦に精通し、良質のものをこだわって仕入れているからでしょう。

 

良い素材を用いていて原価が高いためなのでしょうか、ケーキの値段は少々お高め。かなり強気な値段設定ではありますが、対価に似合う見返りは十分に期待できます。

 

 

◇J’adore la Fraise ジャドール・ラ・フレーズ

「イチゴ大好き」と名付けられたケーキ。果実そのまま、クリーム、ムース、ジュレ、マシュマロとイチゴ三昧で、一口頬張るだけでイチゴのあらゆる可能性と様々なテクスチャーを楽しむことができます。

甘酸っぱさにとげがなく、甘ったるすぎない優しい味わいは、上品でフェミニン。

J’adore la Fraise ジャドール・ラ・フレーズ 7.30EUR

 

◇Pamplemosse Rosa パンプルムース・ロザ

パンプルムースはグレープフルーツの意味(甘党の皆さんが覚えてきたいフランス語の単語です!)。

ほんのりとローズが香るバニラのムースの中に、コルシカ島産のオーガニックグレープフルーツのゼリーと果実が忍ばせてあります。ムースとゼリーを個別に食べても美味しいのですが、スプーンでざっくりすくって舌の上で混ぜると、ムースの甘味とゼリーの酸味が化学反応を起こして美味しさが増幅して口の中で炸裂します。

 

Pamplemosse Rosa パンプルムース・ロザ 7.30EUR

 

 

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■成功者にしてエレガント!クレール・ダモンとは?

 

クレール・ダモンは、地図上でフランスのど真ん中に位置するオーヴェルニュ地方出身。

公式ホームページでのシェフのプロフィーユには「反骨精神の持ち主」と記載されていますが、テレビ番組に出演しているのを見ると、落ち着いた口調で話をする上品な雰囲気な人。しかも美人です。

 

幼いころから調理と製菓に目覚めてプロを志し、高みを目指して上京。

パリのフォションにおいて3年間ピエール・エルメとともに仕事をしました。

 

そう、彼女もまたエルメ・チルドレンなのです。エルメ・チルドレンとは、ピエール・エルメのもとで修業をしたパティシエのことを、私が勝手に称しているのですが、現在パリの第一線で活躍しているアファローのパティシエに驚くほど多くいるのです。

ダモンさんのほか、ついに表参道にも進出したクリストフ・ミシャラク、パリに2店のブティック兼サロン・ド・テを構えるセバスチャン・ゴダール、エクレアの多彩なアレンジでスターダムにのし上がったクリストフ・アダムなど、枚挙にいとまがいほど。

彼らは皆、ピエール・エルメがシェフまたはオーナーを務める店で、腕を磨いた職人なのです。

 

そしてエルメ・チルドレンの多くがそうであるように、ダモンさんも独立。Des Gâteaux et Du Pain(お菓子とパンの意味)の1号店を2006年にオープンさせました。さらに2013年には2号店が誕生。

 

また一流パティシエの組合ルレ・デセールの会員でもあり、その優れた腕前は業界内でもお墨付き。

3000人のパティシエ、ショコラティエ、アイスクリーム職人、フランス国家最優秀職人章の取得者による投票で選ばれる、ベスト・パティシエ・ブティック2018年に選ばれるという快挙も成し遂げています。

(レストランの厨房でデザートを作るパティシエと区別するうえで、ケーキ屋で働くパティシエを、パティシエ・ブティックと称します)

 

素人はもちろん業界内でも注目を集めている(しかも店のオープンから12年たった今でも)のは、実力が本物である証です。

少々お値段が高めでも、彼女のケーキはやはり味わう価値ありです。

ケーキボックスもエレガント

 

■パリの2軒あるダモンさんの店デ・ガトー・エ・デュ・パンDes Gâteaux et Du Pain

 

◇63 Boulevard Pasteur, Paris 15 (モンパルナスタワーの近く。住宅街の中にあります)

◇89 Rue du Bac, Paris 7 (サン・ジェルマンのショッピングエリア内にある絶好の立地条件。バック通りRue du Bacは、数多くのスイーツショップが軒を連ねています)

ともに火曜定休。

 

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