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ニコラ・ベルナルデの店があるのはパリ郊外。普段パリから一歩たりとも外に出ることがない者にとっては、世界の果てのように縁もゆかりもない遠隔地。

メトロと路面電車を乗り継いだのち、Google Mapを頼りに見知らぬ住宅街をひたすら歩いてようやくたどりつき、ケーキとマカロンを購入。

それらのなんと美味しいこと!!!足労をかけてまで手に入れるべき大きな価値がありました。

 

■ニコラ・ベルナルデが誇るM.O.F.の称号。M.O.F.とはいったい何?

 

「Meilleur Ouvrier de France」

これはニコラ・ベルナルデが、名刺からマカロンのボックスやショッピングバッグに至るまで、名前に必ず添えている言葉です。

 

「フランスの最優秀職人」の意味で、頭文字をとってしばしばM.O.F.と略されます。フランスの伝統技術の保護と継承を目的として作られた章(称号)で、分野は料理、服飾、工芸、建築など多岐にわたります。

ベルナルデ氏が獲得しているのは製菓部門の最優秀職人章ですが、この肩書きは誰もが手にできるようなものではありません。

 

菓子部門のM.O.F.になるための試験は2~3年ごとに行われますが、その内容は過酷を極めるもの。

書類審査や筆記試験の厳しさもさることながら、実技試験は菓子作りの腕前だけでなく精神力も試されるマラソンのような長丁場。

 

例えば昨年10月に行われた最終実技試験は3日間、計38.5時間にわたりました。

テーマにそった芸術的作品とビュッフェ形式の菓子の制作が課題として与えられますが、味の秀悦さや見た目の美しさだけでなく、作業台や冷蔵庫がきちんと整頓されているかなども採点されます。

審査員は文化省の役人、有識者、すでにM.O.F.に選ばれている職人ですが、さらに衛生士や保健師が立ち会って作業をチェックし、ちょっとした不手際も減点の対象に。

 

この厳しい試験で優れた能力を見せつけて合格をしたごくわずかな実力者のみだけが、M.O.F.の称号を手にすることができます。

合格者は大統領官邸であるエリゼ宮で表彰され、コックコートの襟にフランスの国旗の色である赤・白・青のトリコロールカラーを付けることが許されます。

 

ニコラ・ベルナルデ氏以外にも、日本でおなじみのジャン=ポール・エヴァン氏、アルノ・ラエール氏なども菓子のM.O.F.の肩書を持っています。

M.O.F.の知名度は高く、ひとたびこの称号を得ると業界内で一目置かれるだけでなく、一般市民からも高い信頼を得ることになります。

 

 

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■ニコラ・ベルナルデのスイーツといえば?

 

  • ガトー・ドゥ・ヴォヤージュ

ニコラ・ベルナルデの腕前は国家のお墨付けという訳ですが、彼の代表作といえばガトー・ドゥ・ヴォヤージュ。直訳すると『旅のケーキ』。

生菓子よりも賞味期限が長く持ち運びがしやすいのが特長ですが、ただの焼き菓子ではなく、デコレーションやトッピングに工夫が加わり華やかに仕上げられたケーキをこう呼びます。

 

ベルナルデさんが作るガトー・ドゥ・ヴォイヤージュは、クラシックなレシピに忠実ながら、モダンな独創性が融合されています。焼き菓子の食べ応えと、生菓子の華やかさや繊細さが共存しているので、朝食のブレッド代わりとしても、贈答品としても最適です。

 

私の来店時には7種類のケーキを展開していましたが、今回は店員さんの勧めでメゾンの象徴的なケーキのひとつだというショコラとヘーゼルナッツのケーキをチョイス。

サン・ドマング(ハイチ)産のカカオと、イタリアのピエモンテ産のヘーゼルナッツをふんだんに盛り込んでしっとり焼き上げ、ショコラクリームのデコレーションをほどこして仕上げてあります。

 

弾力性のあるスポンジケーキと歯ごたえの良いヘーゼルナッツとに絡み合う、ショコラの深く豊かな風味がたまりません。

しつこさや重たさとは無縁の軽やかな味わいですが、ケーキはどっしりとして食べ応えがあるので、朝食に頂くのが最適です。

★CAKISSIME CHOCOLAT & NOISETTES (グルテンフリー)  19EUR

 

 

  • マカロン

マカロンの18種類あるとのこと。店に並ぶ種類の数は日によって変動があるそうです。(来店当日は9種類)

なかでもお気に入りは、甘味と酸味の衝突が口の中に快感をもたらすパッション・ショコラ、ホワイトチョコの優しい甘さが心を揺さぶるショコラ・ドルチェ、レモンのまろやかな酸味にケシの実の香ばしさが良く合うシトロン・パヴォ

 

 

■ニコラ・ベルナルデの店へのアクセス方法は?

ニコラ・ベルナルデの店は、ラ・ガレンヌ・コロンブというパリ近郊の閑静な住宅街の真ん中にあります。

パリから公共交通機関でアクセスする場合は3通りの方法があります。

 

〇バス・73番

〇路面電車(トラムウェイ)・T2

〇パリのサン・ラザールSaint Lazare駅発の郊外列車・L線

 

バスと路面電車を利用すると、パリ市内を移動するメトロの切符が使えるので便利です。

最も短時間でアクセスするためには、まずメトロ1番線で終点のラ・デファンスLa Défence駅まで行き、そこで路面電車に乗り換えて行く方法が最適です。ただしこの場合切符を2枚消耗(メトロ用と路面電車用)。

 

バスを使うと少々時間はかかりますが、乗り換えの面倒もなく終着駅なので途中で降り損ねるような心配もなく、さらに使用する切符も1枚でOKです。

サン・ラザール駅からL線を利用する場合は、セルジー・ル・オCergy le Haut駅行きに乗車。L線は途中で枝分かれしていて、行き先を間違えると目的地にたどり着けなくなってしまうので慎重に。

 

 

バスや列車を降りた後は徒歩。周囲はのどかな住宅地の中で、道を間違えさえしなければ3~4分で店に到着するはず。教会の横に位置しているので、とんがり屋根の上の十字架が目印になるかもしれません。

いずれの交通手段でも所要時間はパリを出てから30~45分ほど。

店にはお昼休みがあり13時30~14時30は扉を閉めるので、タイミングにも要注。

 

アクセスしやすいとはいいがたい立地条件かもしれませんが、わざわざ足を運ぶ意義は十分にあります。

催事などで販売する機会がフランスでも日本でも臨時的にあるものの、ニコラ・ベルナルデの作品が常に購入できるのは彼のこの1軒のブティックのみですから。

 

 

●Nicolas Bernardé

2 Place de la Liberté, La Garenne Colombes

【営業時間】10時~13時30、14時30~19時30(土曜は9時30~19時00) 日・月曜定休

 

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